
池と築山、小島、橋、景石を巧みに配し変化に富んだ趣ある情景を繰り広げる池泉回遊式庭園。
苔むした岩肌や路地に、一面に紅葉が散り敷く。
巡る路地の半ばに茶亭や四阿が建つ。
●この部屋には固定パスワードが設定されています。
参加者(0):ROM(1)
Time:00:22:57 更新
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」から九条道明さんが去りました。
■九条道明 > (ポケットからハンカチを取り出すと、その紅葉を崩さないように丁寧に挟んでまたポケットの中にしまう)…――本当に大丈夫だったよ。(脳裏に浮かぶのは今生でもう一度出会えた愛しい人。その人の望みだから、今一度この紅葉に手を伸ばした。この風景に懐かしくも紅葉に誘われるものがあっても、先の世で手に乗せてもらった事、自力でつかみ取れると思っていなかったから手を伸ばす事は諦めていた。けれど、愛しい人の望みで、今までと違って手の中に願いも希望も祈りも全部ある状態ならと。それでふわりと浮かべる表情は幸せそうなもの。そのふわふわとした幸せな温かな気持ちのまま踵を返すと庭園を後にしていく)
■九条道明 > ("現在"の自分で伸ばす手はその紅葉を一枚確かに手に「掴む」。過去に三度手を伸ばしても、掴もうとしても自分の力では掴めなかったものが掴み取る事が出来た。それに得も言われぬ感動の様な、何とも表現がつかない感情で胸を満たし、その紅葉をそっと両手で包むようにして)…――大丈夫、今度は掴めた。乗せてもらったものでも、渡してもらったものでもなく…自分で。(軽く瞳を伏せながらその紅葉に唇を落とす)
■九条道明 > (何処か遠い昔、御所の庭園での出来事を思い出しながら伸ばした手は空を切り紅葉を「掴み損なう」。過去を見ての行動は、返られない過去同様の結果しか生み出さない。その掌から零れた紅の葉っぱにハッと意識が現実へと戻って)これじゃ…駄目。ちゃんと、"僕"が掴まないと。(もう一度、紅葉へと手を伸ばして緩やかな風の中を舞うその葉を一つ、掴み取ろうとする。今度の意識は遠い過去ではなく自分として、今度こそ掴みたいと願いながら)
■九条道明 > (視界が開けて池の付近まで出ると、やはりそこに映る紅葉と月に水月、その美しさに瞳を細める。違う光景、けれどもどこか似た雰囲気のそれは懐かしくも感慨深いものが胸に迫る)…――やっぱり、こういう所の方がいいよね(淡く頬笑みを浮かべながら、その池の近くに在りながら特に立派な木の下へ。緩やかな風にはらりはらりと舞い落ちる紅葉。それを視線で追いかけながら自然とそれを掴もうと手を伸ばす)
■九条道明 > (いつもより足取り軽く、何処かふわふわと夢見心地な上機嫌な様子で庭園へと足を踏み入れる。紅の絨毯を踏み分けて足を向けるのは奥の方へ。やはりいつかの庭園を彷彿とさせる池の付近が懐かしくもお気に入りでそちらへと進んでいく。そうしながら視線はハラハラと静かに舞い散っていく紅葉から外される事はなくいて)
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」に九条道明さんが現れました。
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」から久隆瑛貴さんが去りました。
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」から九条道明さんが去りました。
■九条道明 > …――分かった、僕の部屋に行こう。(部屋に関して、鍵に関して小さく頷いてそのまま自分の部屋(客室A)へと彼と共に向かっていく)
■久隆瑛貴 > ――ん。じゃあ、道明の部屋が良いな。…僕の部屋は…土曜日に。(相手の部屋で良いと言って貰えるようならば、鍵は何時もと一緒?と問いかけながら。落とした袋を拾いつつ庭園を抜け、彼の部屋に共に向かうことと)
■九条道明 > (向けられた、返された執着の言葉は焦れに焦れた身には心地よくこの上なく幸せそうに微笑む。今生での彼を知っていればこそそれを向けられることの意味はかなり大きく感じる。口付けに浮かべられたその笑みに軽く首を傾げて不思議そうに、不安そうに見るも、涙を拭う唇や指の動きにその不安の色はすぐに消えて)――うん。それでもいいから行こうか。部屋か…此処から近いのは別館?(もっと甘えたいし甘やかしたいと思う気持ちのまま小さく頷く)
■久隆瑛貴 > (告げられた言葉に彼の執着心と独占欲を感じつつ、以前の―色々と思い出す前の自分ならそれを疎んでいただろうが、今は嫌だと思う訳も無く。むしろこの上ない喜びを感じて)――…うん、離させないし、離れないよ、絶対に。(相手が掴んでいてくれると言うなら、掴ませる様に仕向けるし自分も掴むと、こちらも執着を。柔らかな口付けには困った様に微笑み、その顔が離れれば、自分以上に涙腺の緩かったであろう相手の頬の痕をみつけて更に笑みを零す。その涙の伝った痕に一度口付けてから、頭にあった手の人差し指で両頬を拭ってやり)……時間、あと二時間くらいしか今は一緒に居られないんだけれど…何処か行く?(その涙に、もっともっと甘やかしたいという気持ちを覚えて、そんな提案をしてみたりして)
■九条道明 > (息が苦しくなるほどの強い抱擁はそれだけ彼の想いを感じる事が出来て、嬉しくて幸せで柔らかく表情が綻ぶ)…――私が、俺が、僕が…初めて、愛して、執着した人だから。だから、探すし…待つよ。(記憶に在る最も古い自分は体の主導権はなく恋をする事はなかった。次の世では初めて愛しいと思える相手を得て、今生では幼い頃からその存在に囚われていたのは昔の自分が今の自分を縛る一種の"呪"なのかもしれない。今まで何らかの"呪詛"が蝕んでいた魂なのだから)――…だから、見つけたから、離せないし離さないよ。(そう囁きかける様に執着の言葉を告げて、潤み始めた彼の目元にそっと言葉とは裏腹の優しい口付けを落とす)
■久隆瑛貴 > (背に廻った力強い手に、どうしようもない愛おしさを感じて。空気も、着ている服さえも邪魔だと言う様に、相手との距離を少しでも無くそうと自分も腕に力を込めて)……ありがとう。探しててくれて…待っててくれて。―――僕も、愛してるよ。道明……(訴える様な言葉に、そして幼い頃から自分を想い、焦がれて、ずっとずっと待っていてくれたであろう腕の中の存在に、感謝と、やっとまた伝えられる様になった愛の言葉を。頬に送られた二つの感覚には懐かしさと温かさを覚え、こちらも自然と瞳が潤んで)
■九条道明 > (頭が寄れば自然と耳の近くで囁かれる形になりそこから聞こえる言葉、何よりも頭をなでる手の懐かしさがが確かに彼が"彼"なのだと確信を持たせて。そして、焦れて焦れてどうしようもなかった相手をもう離したくないのだと訴える様に背へと腕をまわして強く強く抱きしめ返す)…――いい。また傍にいてくれて、思い出してくれて…それだけで、いいよ。好き…大好き……愛してる。瑛貴、愛してる……。(嬉しさ、愛しさ様々な感情が溢れる様に両の頬を涙が濡らす。自分の中の感情を訴える様に、けれどもそれだけでは足りないというもどかしさを感じながらもただただ訴えて。すぐ傍に在る彼の頬に口付けて、そして軽く歯をあてて食む)
■久隆瑛貴 > (あの頃は然程差もなかった身長も、今の差では少々勝手が違い、抱き合うというよりも少し背を屈めて抱き込む形になりながら。肩口に来た頭に自分の頭を押し付ける様に寄せて)…――うん。…待たせて……また、遅くなっちゃって、ごめん。(震える声には安心させるように柔らかな声でこたえ。葉を持っていない方の手を彼の後頭部にあてて、以前と何もかも違う様な体と手だが、仕草だけは変わらずに。前の世で、何度もそうした様にその頭を撫でる。一陣の風が吹き、舞う紅葉が祝福するかの様に周囲を彩って)
■九条道明 > (今まで見た事のない彼の鮮やかな笑顔に瞳を奪われる。自分を確認してその表情を浮かべてくれた事が嬉しくて、愛しくて。トサリと彼が手放した紙袋が落ちる音を耳に拾いながらも駆け寄る彼から瞳を離す事は出来ずに抱きしめられるままその腕の中に)――…ッ(耳に届く彼の言葉。それの意味を理解すれば思わず息を飲んで。あれから彼がそうであればいいという願いと祈りは胸の中にあった。だからこそ、彼の言葉は自分の願いが聞かせた幻聴なのかという疑いが頭の隅にあって、彼の肩口に頭を乗せながら抱きしめ返す勇気を持てずに震える唇を開く)…――瑛貴、本当に?夢じゃ…ない?
■久隆瑛貴 > (吹き抜ける風と、その風によって葉の擦れる乾いた音しかしないその場にぽつりと声が落ちれば、内容まではわからずともその声色を耳が拾い上げてパッとそちらを振り返る。その方向に立ち尽くしている人をみつければ、途端、見た事も無い様な満面の笑顔を浮かべて。今度は自ら手にしていた紙袋を手放し、それが落ちるのも気にせずに小走りでその距離を詰め、そのまま、此処が何処かと言う事も、彼以外の何もかもを忘れて相手を腕の中に思いっきり抱き締めて)―――……道明、愛してる。(一番に言いたかった事を、溢れ出る気持ちを、約束を、その一言に込めて)
■九条道明 > (メールを受け取り、すぐさま「今から行く」と簡単に書かれたメールを返して庭園へと向かう。そして、どの辺りにいるのかそれを確認し忘れている事すらも気付かずに色鮮やかな紅の中を進む。その紅は自分にとって色々な思いを胸に湧きおこらせる物ではあるが、それよりも逢いたい人、自分を待ってくれているだろう人を探し周囲に視線を向けながら進んでいたが、視線の先にその人物を発見して嬉しそうに笑みながら近づこうとする。けれど、緩やかな風に舞う紅葉を「掴む」その姿を目にすれば思わず足を止めてしまって。舞い落ちる紅葉たちの中で柔らかな微笑みを浮かべるその姿から目を離す事が出来ずに立ち尽くす)…――頼仁様にはこう、見えていた?(恐らくは1000年昔の状況とは逆の立場で見ているだろう情景に思わず無意識のうちに呟きを唇からこぼれおちて)
■久隆瑛貴 > (戯れに、足元に落ちていた紅葉を一枚摘み上げる。指でその葉を弄りつつ、瞳を眇めてその色を眺めていれば)――…ああ、これが「私」にとって大切だったから、か。(その手にある紅に「何故思い出したのか」の答えに辿り着く。慕った人が掴み取り、想い人がお守りにくれたそれが、過去の自分が執着する唯一の物になった。忘れていた記憶の綻んでいた部分に、その一等大切な紅が影響してくれたのだろう、と。だが、貰った日から死ぬ時まで出歩く時は肌見放さず持っていたそれは、遺言の様に書いた手紙が発見されていたなら、恐らく死体と共に荼毘に付されたはず。そうでなくとも今は流石に残って居ないだろう。その事を少し寂しく思いつつも、はらりと鼻先に落ちてきた葉に、ふと閃いた。木の下で立ち止まってしゃがみ込み、手にあった一枚と、下に落ちている葉の中からも色と形の綺麗な物を数枚選んで手持ちの袋の中に入れる。立ち上がると上を見上げて暫く待ち、緩く風の吹いた瞬間にまた目の前にひらっと落ちてきたその紅い掌を掴む。運が良かったのかタイミングが良かったのか、それとも状況かはわからないが、掴めないと聞いていたその葉が案外簡単に手に入れば、おや?と瞳を瞬かせ。しかし、次の瞬間には柔らかな微笑みを浮かべて。自分の運の良さに感謝しつつも、掴んだ物をまた指で遊ぶ。飽きる事も無く景色を楽しみながら、時折はらはらと紅が舞う中で、穏やかに待ち人を待つ)
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」に九条道明さんが現れました。
■久隆瑛貴 > ――んー……なんで、思い出したんだろう。(蘇った記憶を懐かしみながらのんびりと呟く。今、一番気にかかり、言いたい事があるのは先程メールをした人物だが、この後空いたと言うならばきっと此処に来てくれるだろう。一時間後でも、二時間後でも、もっと後でもいい。もしかしたら急に予定が変わって今日は来られないかも知れない。でも、それでもいい。今はあの時とは違ってこの先どうなるかわからない、なんていう状況ではない。焦っても仕方ないと、どこまでもマイペースに、ゆったりと色々考えながら歩みを進め)
■久隆瑛貴 > (それが続いたのは数分だったのか、数十分だったのか、もしかしたら数十秒だったかもしれない。気に留めて見ていた人も居なければ、自身も時間の認識など出来ず、正しい時間などきっと誰も分かりはしない。溢れで出た物がある程度自分の中に飲み込め、対極とも言える性質も育ちと環境の違いの所為で、人としての根本は自分と一緒。「彼はやはり自分なのだ」と理解すれば、ハッと正気に戻る。急いでポケットからスマートフォンを取り出し画面にメール着信として出ていた、ペンネームからいつの間にか本名登録に直してある「九条道明」の名前を選択し、来ていたメールに素早く返信を打って送信した。送信完了を確認してポケットに再び仕舞えば、一先ずやらねばと思った事は終わったと安心した様に一度息を吐いて。衝撃で思わず落としていた袋を拾い上げ、思い出した事を考えながらゆっくりと庭園の奥へ歩き出す)
■久隆瑛貴 > …―――ッ!?(しかし、その庭園に敷かれた赤絨毯を視界に入れた途端、その燃える様な唐紅に思考も、視線も、何もかも――それこそ全て、奪われた。手にしていた紙袋がトサッと石畳に落ち、瞠目し、ただただ呆然と立ち尽くす。自分の挙動が止まれば、平日の昼間という事もあって人影などなく、その場に動く物は風に揺られる木々とその葉のみとなる。だが、そんな周りの状況など見えもしなかった。今の自分の全てを占めるのは、視界から拾った「紅葉」という情報が脳に届いた瞬間に、まるでそれが扉を開く鍵であったかの様に途端溢れ出した「過去の記憶」。――新撰組という組織の中で、自分が誰で、どんな位置にいたのか。どの様な人物と、どの様に絆を紡いだのか。当時起こった出来事に対する、今朝まで読んでいた本に書かれていた登場人物の描写以上に鮮明でリアルな自分自身の思い。そして何より、誓い合った大切な人――しかしその人物が自分であるのに、全く正反対と言っていい性質をもっているそのあべこべさと、溢れた情報量の多さが合わさって混乱を招き出し、暫し、庭園の入り口付近で硬直したままとなる)
■久隆瑛貴 > (今朝方、先週から資料にと九条に貰い、読んでいた新撰組のシリーズ物5巻をやっと全て読み終えた。読み進める度に増す既視感を追いかける様に、読み終えれば自分の中で何か掴めるのではないかと思いながら読んでいたが、結局何も確かな物は掴めなかった。これで何か掴めれば、先日から思い出せそうで完全に思い出せない「何か」と、感じている不思議な感情に説明がつけられるのでは?と思っていた分、少々落胆したが、思い出すのをいつまでも待ってる、と言ってくれた人を思い出せば、自力で思い出せぬものを無意味に焦っても仕方ないと気持ちを切り替えて。とりあえず一度何か別の事をしてみよう、頼まれたクリスマスカードでも作り始めてみようかと、読書で篭りがちだった室内から久しぶりに外へと。気分転換も兼ねてカードの素材集めから始め、あれこれ店を物色しつつ、最終的に四条にある和紙屋に足を向け、色和紙を数枚と押し花が簡単に出来るアイロンフィルムを買ってホテルに帰ってきた。久しぶりに仕事ではなく、好きな人に好きな物を好きな様に作れるという事に胸を躍らせ、どうデザインしようか、和紙はどう使おう?等と思案する為に、部屋に戻るのでは無く、何かインスピレーションを得られそうな景観が美しいであろう日本庭園へと足を踏み入れて)
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」に久隆瑛貴さんが現れました。
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」から市村虎三さんが去りました。
ご案内:「ホテル「シャレード倶楽部」-日本庭園」から汀慧さんが去りました。
■汀慧 > (幾ら心を鎧おうと、彼の眼差しの前では裸も同然で。生き別れて以後、彼が如何なる道を歩んでいたのかと、知りたがる心情も見抜かれてしまうんだろう。口端上げる笑い方に、ああ、本当に彼だ、と。背を叩く手に促されたように顔を上げ、これが夢ではなく現実なのだと、漸く安堵して震える息をつき)心配掛けて…悪かった。……諦めねえで居てくれて、ありがとう……(抱き締められる圧に逆らわず、胸を合わせる様にして抱擁交わせば、伝わる心音に目が熱く滲んだ。彼を思って降り積もった不安も恐れも、手掛りを掴み掛けてはそれが外れと知る絶望と落胆の日々も、何もかも流れて融けていくようで。――気が抜けたと、そう零す彼に柔く笑い)ああ、一緒に眠ろう。……久し振りに、膝枕をしてやろうか。(彼の有無言わせぬ要望にそんな戯れを零せば、心は嘗て過ごした日々に巻き戻って。促す彼に頷くと、コート拾って、見る間に元の姿へと――平安の異邦人と幕末の剣士とを併せ持つ人間の男へと化けて。己の部屋に招いた後は、温かな褥に彼を引き込み、共に穏やかな眠りに落ちていくのだろう)